先日発売エントリーしたばかり、ダオ・バンドンのLPテスト盤が既に到着している!
スムーズに進むと妙な警戒心発生し、素直に喜べない性格になってしまっていますが(くだらない経験という奴で)さて、その出来は?→もの凄くフツーでした。マトモです。スタンダードです。理由は以下。今回は長い。
今回発注した工場の使っているカッティングスタジオは2社あるらしく、少なくとも、そのひとつはマスターの音に「多少の」問題があった場合、音に制限を加え(ねじ曲げ)しカットすることが分かっている。ある日気付いた。向こうの言いぶんは「多少のさじ加減」だという。これを良心的とするか強引とするか、やってみて初めてわかる。ありがたいと思う時、何やってんだーの時。モノ次第ですね。
ステレオは針が上下左右に動く。空間を大きく使うイメージ。動き過ぎると針飛び、針での再生が追いつかず音割れ等の規制が出て再現(カッティング)出来ない。ある基準より低い帯域の逆相でも針がとぶ。
よって、過剰なステレオ位相、高域と低域の幅、音量の大小の幅は、大きければ大きいほどカッティングの敵になり、再生させたきゃ針が過剰に動かないよう、音量レベルをぐーっと下げるか、そもそものオーディオ成分の高低大小などを小さくしないといけない。テープ録音時代は、テープという素材自体、リミッター的な性質を兼ね備えていたので、音の過剰さが自然と削がれていたのであった。HDディスクで24の48ないし96みたいな現在はその規制はほぼ完全に無くなったのだった(自主規制している方は別ですよ)。今最近のオリコンをにぎわせている音楽を聴いてみれば、もう凄いのなんの。
当ダオ・バンドンのアルバムは、全て70年代録音で、せいぜい8トラックまでと思われる録音、米60s-70s初期のソウルを思わせるいなたいモッコリ感に満ちた愛らしき音源なので、非常にレコードにし易い素材といえる。担当カッターさんも気を張ることなく仕事出来たのではないでしょうかー。ダイナミックレンジも狭く(!)中域に集まった音!よって、レベルがかせぎやすく、音圧がいつもより少々高く入っていた。片面20分越えだがデッドワックスも写真のような幅。
さて、今現在の問題は、準備中のもうひとつのLP版、ジョン・ギブスのSteel Funkなのだが、これがちょっと面倒なことになっている。続きはテスト盤が出来てから!(大丈夫かなー)